私が担当した方で、印象に残っている方の話をさせてもらいます。
その方との出会い
この方は、以前勤務していた居宅介護支援事業所の時に担当していた方です。
病院の連携室の方からの紹介で、入院中にお会いしたのが最初でした。
※この病院の連携室の方とは、他のケースでも何度か関りがあって顔見知りの相談員さんだったので紹介してくれたんです。
その方は乳がんにかかっていて、病気の進行と薬の影響で自宅で動くことができなくなって、救急搬送され入院されたそうです。
病院でのリハビリも治療も順調だったので、ご本人としては退院後はまたマンションに帰って一人暮らしを続けたいという希望でした。
退院後は、理学療法士がいるデイサービスを週三回利用してお風呂はそこで入ってもえばなんとかなります。
薬の副作用で足がしびれて歩く時にふらつくので、自宅内にはたくさん手すりを設置して転倒を予防できるようにしました。
外に買い物に行く時用に歩行器を借りて、ベッドもレンタルしました。
ヘルパーを使うことも提案したんですが、本人が掃除や買い物や料理は自分でできると言いはるのでヘルパーは入れませんでした。
退院してからはメキメキ良くなって、要介護2だったところが要支援1になるまで元気になられたんですよね。
おしゃべりがとても上手な方で、毎月一回の訪問の時には楽しくいろんな話をしたし、意見の食い違いでケンカもしました笑
2年くらい担当させていただいたんですが、私が退職することになったので、残念ながら他のケアマネージャーに担当を交代したっきり、お会いすることもなくなってたんです。
2年半後、再び担当してほしいと連絡をもらいました
私が今の会社に転職して2年半くらいたったころ、また同じ病院の相談員さんから連絡がありました。
再度入院されていて、本人が私に担当してほしいと言っているのでお願いできないかと言われたんです。
すごくうれしかったですよ。
急いで病院に行って、本人と面会しました。
お変わりないご様子でしたが、乳がんは進行していて、色んなところに転移しているという話でした。
本当は退院できる状態ではないと、本人には主治医からも伝えてあったんです。
それでも退院して、また自宅に帰りたいという強い希望があったので、前使っていたデイサービスと福祉用具、そして今回は訪問看護を入れて退院の調整をしたんですが・・
訪問看護はいらないと言うんですよね(-_-;)
理由を聞いたら、とにかく他人が自宅に入るのがイヤだと。
私が担当していた時は自宅に上がっていたんですが、その後はケアマネージャーさえも家に上げたことがなかったらしいんです。
まぁ言いだしたら聞かない人なので、訪問看護はいれませんでした。
ここで家族はいないのか?と思いますよね。
この方、独身で弟さんが3人います。
でも、あまり仲が良くなくて、唯一仲がいいのが県外に住む一番下の弟さんでした。
なので、いつも弟さんたちよりも、近くにいるお友達を頼りにされていました。
で、強引に退院して自宅に帰られたんですが・・
案の定、退院当日からソファーから動けなくて水も薬を飲むことさえできなかったらしいです。
翌日、自分で知人になんとか連絡をされて、救急搬送で病院へ戻られました。
病院から連絡をもらった時、「これでいよいよお別れなのかな」と寂しかったです。
でも、これで終わりではありませんでした。
長くなるので、次回に続きます。


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