8050問題の陰で苦しむ”きょうだい”に寄り添うには

ケアマネの現場から

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先月から担当している方が8050問題真っ只中でした

病院の連携室から担当をお願いされた方を担当することになりました。

本人は80代男性で、糖尿病を患っておられんですが、インスリン注射と薬の管理、食事管理ができず、自宅で動けなくなって救急搬送されたとのことでした。

これをきっかけに意欲が極端に低下されて、認知機能低下の検査では異常がないんですが現在要介護3です。

子供さんはもうすぐ50歳の長男さんと、その妹さん。

妹さんはご主人もいて、子供さんも2人いて、お仕事をされている方です。

長男さんは、仕事はしていなくてずっと自宅にいるそうですが、病院にお見舞いに来たり、私が電話をしても電話には出てくれます。

でも、私の印象ではなんとなくちょっと社会性がないのかなと感じます。

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退院後は自宅での生活を望まれているということで、病院に面会に行って色々と話を聞きました。

薬の管理とか色々考えると、正直、自宅に帰って大丈夫なのかなと思いましたが、本人も家族も自宅復帰を希望されていたのでやるしかありませんよね。

在宅で利用するサービスを調整しました

入院先の主治医から、受診に行くことはできないだろうということで、訪問診療と訪問の薬剤師を使うようにという指示でした。

月に一度は訪問診療の先生が来てくれて、その後に薬剤師さんも来てくれますので心強いです。

それに伴い、インスリン注射や健康管理などで、訪問看護を週に三回

意欲低下がすごくて、目を離すとすぐにベッドに寝てしまって、トイレも行ける能力はあるのに面倒だからという理由でおむつに排尿も排便もしてしまう方です。

なので、運動と入浴と主介護者の長男さんの休憩時間を作るためにも、デイサービスを週三回

それと、歩行器と特殊寝台、特殊寝台付属品をレンタルしました。

デイサービスに行くときには車いすを使うんですが、それは長男さんが先走って買っていたのを使用しています。

福祉用具については👇の記事を読んでみてください。

bon
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毎日、どこかの事業所が関わるようにしましたが、それでも在宅生活が保てるのか心配していました。

でも、今のところなんとかうまくいっています。

退院してすぐ救急搬送されました。その原因は便秘(-_-;)

退院して10日くらい経った頃、訪問看護から本人が救急搬送をされたと連絡がありました。

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通常は、本当に救急ではない限り、訪問看護を入れていたら、まずは訪問看護に連絡をして状況を伝えます。

必要に応じて訪問看護が訪問するか、主治医に連絡をして指示を仰ぐか判断するんです

意識がない!とかの場合は、迷わず救急車を呼びますけどね。

今回は、本人が「おなかが痛い」と言っていたので、長男さんが全部すっ飛ばして救急車に連絡をしたけど、救急隊の方が判断に迷って訪問看護に連絡をしたという、特殊な流れでした。

結局、長男さんが病院に連れて行ってほしいと言われて、10日前まで入院していた病院に救急車で行って、便秘ですということで浣腸をしてから自宅に帰ってこられました。

長男さんには、「今後は体調不良の時は、訪問看護に電話してくださいね」ということを説明しましたが、なかなか理解をしてもらうのが難しかったです。

bon
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色んなことをご家族に説明不足だった私も悪かったなと反省しました。

その後は、訪問看護で排便の管理もしてもらうことになって、今は安定しています。

生活費のこと

80代の父親ともうすぐ50歳の長男さんで、マンションに二人暮らしです。

マンションの支払いは済んでいるそうですが、管理費や固定資産税はかかりますよね。

他には水道光熱費に食費、医療費、介護保険サービスに支払う費用などなど…

収入は父親の年金のみで、月に13万円程度。

本人だけだったらなんとか生活できますし、施設にも入れますが、親子二人の生活を支えるにはちょっと足りない気がしました。

なので、長女さんに「生活費は大丈夫ですか?」と尋ねてみました。

長女さんは「兄が金銭管理をしていて、大丈夫とは言いますが、今後足りなくなったら私が負担してあげないといけないかなと思います。でも、そのことで主人とケンカになるので、どうしたらいいか悩んでいます」ということでした。

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長女さんにも自分の家族の生活がありますので、お父さんとお兄さんの家計を助けるために金銭の援助をするのは難しいことは当たり前です。

そこで、「お兄さんは障碍者手帳を持っていないのか?」ということを思い切って聞いてみました。

障碍者年金が少しでも入れば、生活がなんとかなるんじゃないかと思ったんです。

でも、長女さんから「そいういう病院には行ったことはありません。仕事は何回か行ったんですが、うまくいかないと言って1日で辞めてきてしまうので、今は働くことをあきらめています」と聞きました。

これは、包括支援センターに何か手立てがないか相談するしかないと考えて、長女さんに了解をもらって相談をすることにしました。

包括支援センターに長男さんのことを相談しました

包括支援センターについては👇の記事でちょっと説明しています。

包括支援センターには、主任ケアマネージャー、保健師、社会福祉士がいます。

社会福祉士は、高齢者だけではなく子供から高齢者まで幅広くサポートをしてくれる職種です。

なので、今回私が担当している方の長男さんのことを相談しようと思って連絡をしました。

結果、一度一緒に訪問をして、さりげなく長男さんに働く意欲があるかどうかを聞いてくれ、意欲があれば就労支援センターにつないでくれるという段取りができました。

bon
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長男さんには「高齢者の見回りをしているので、一緒に包括支援センターの方と一緒に訪問します」と伝えています。

働く意欲があるか?なんて直球で聞いたら、怖がられる可能性があると包括支援センターの方に言われてそう伝えました。

来週、包括支援センターの社会福祉士といっしょに自宅を訪問して、お話を聞いてきます。

まとめ

8050問題は、全国的に問題になっていますよね。

私もこれに直面して、今から色々と勉強をしていかなければいけないと感じています。

来週訪問した結果については、また報告しますね。

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