
特殊寝台というのは、介護用のベッドの介護保険での呼び名です。
電動ベッドともいいますよね。
この記事では、介護ベッドを選ぶ時に知っていてほしい種類の違いや、便利な付属品についてケアマネ視点でわかりやすく解説します!
ただ、介護保険で「特殊寝台」だけをレンタルすると、ベッドの枠組みだけがきます。
マットレスとかは「特殊寝台付属品」になるんです。
上の記事には、福祉用具はレンタルがいいのか?購入がいいのか詳しく説明しているので、読んでみてください。
特殊寝台の種類を簡単説明
ツ-モーター(2モーター)ベッドとは?
ツ-モーター(2モーター)は、背もたれが上がったり下がったりするのと、ベッドの高さが上下する機能がついている特殊寝台です。

背もたれが上げ下げできると、起き上がるときに楽になったり、食事の時に背もたれを上げてベッド上でご飯を食べることもできます。
ベッドの高さが上げ下げできると、ベッドに座った時に、床に足がつくように調整できたり、ベッドの下をお掃除したいときに上にあげるとしやすかったりします。
自費レンタルではツ-モーター(2モーター)しか借りられないこともあります。
介護保険でレンタルする場合は、あんまりツ-モーター(2モーター)は選ばないですね。

寝るところの上げ下げができると、おむつ交換をするときなどに、介助する人が介助しやすい高さに調整できて腰痛などの予防にもなります。
スリーモーター(3モーター)とは?
スリーモーター(3モーター)は、ツーモーター(2モーター)の機能に加えて、足を上げ下げできる機能がついています。

足を上げ下げすると書きましたが、実際はひざのところから山折りになっていきます。

ひざのところが山折りに曲がると、背もたれを上げたとき、身体が下にずり落ちるのが防げるんです。
介護保険でレンタルする場合は、スリーモーター(3モーター)が多いです。
その他の特殊寝台と、超低床の特殊寝台
その他にも、頭を置くところが背もたれとは別に動いたり、狭いスペースで置けるものとか、他にも色々とメーカーによってたくさん種類があります。
それから、ぜひ知っていてほしいのが、超低床の特殊寝台です。

ベッドからの転落や、ずり落ちが気になる場合には、超低床の特殊寝台がおすすめです!
ベッドから床までの高さが20センチ以下まで下げられるので、万一転落しても大けがにはならないんです。
普通の特殊寝台みたいに、高さを上げることもできますよ。
実際は、特殊寝台の上にマットレスを置くので、その分高くなりますけどね。
特殊寝台付属品の種類とは?
サイドレール(ベッド柵)はベッドの横につける、真っすぐな手すりです
下のベッドの頭の横についている手すりのことを、サイドレールと呼びます。


起き上がるときや寝返りの時につかまえるものがあると便利です。
2本借りることが多いですね。
介助バーは、L字に曲がる手すりです
下の図のように、まっすぐでも使えます。


下の図のように、L字に曲げて使うこともできるので、立ち上がるときにもっと便利になります。

マットレスはたくさん種類があります
標準のマットレスもたくさんありますよ
標準のマットレスも、硬いのから柔らかめからたくさん種類があります。
なので、本人が寝心地のいいものを選べます。
体圧分散マットレスは褥瘡(床ずれ)ができやすい方に向いてます
寝ている時間が多くなってくると、褥瘡(床ずれ)ができやすくなります。
そんな時は、予防のために体圧分散マットレスを使ってみることが多いです。

褥瘡(床ずれ)は同じ部位を圧迫し続けることでできます。
栄養状態が悪かったり、皮膚の状態が悪いとなりやすいですね。
はじめは赤くなるんですが、ひどくなると化膿したりして、皮膚が壊死することもあって、本人はすごく痛いです。
褥瘡(床ずれ)なる前に予防が大切です。
エアーマットレスも褥瘡(床ずれ)の予防ができます
エアーマットレスは、その名のとおり中に空気が入っています。
普通のマットレスと同じように、特殊寝台の上に置いて使います。


自動で体位交換をしてくれる優れものもあるので、寝返りをうてない方や、寝返りの手伝いをこまめにできないときは自動体位交換付きのエアーマットレスがいいですね。
オーバーテーブルは寝たきりの方には便利です
オーバーテーブルも、介護保険でレンタルできます。

病院とかでもよく見ると思いますが、こんな感じで、ベッド上で食事をする時には便利ですよね。

特殊寝台、特殊寝台付属品を利用するときのポイント解説

介護保険で特殊寝台や特殊寝台付属品をレンタルできるのは、要介護2以上の方です。
要支援の方や、要介護1の方は、自費レンタルという形で借りることはできますが、好きなものを選ぶことはできません。
特殊寝台が必要になるのは、足腰が弱ってきている方です。
床やソファ等からの立ち上がりが大変になってきたら、特殊寝台をレンタルもしくは購入した方がいいですね。
↓の記事に書いている方は、ギリギリまでお布団で生活されていましたが、特殊寝台を早く使えばよかったと言われていました。
種類もたくさんあるので、ケアマネジャーや福祉用具の方としっかり相談をして、本人が一番使いやすい特殊寝台、特殊寝台付属品を選んでください。

特殊寝台を置く場所とか、この場所で入るかな?とか
心配事は、なんでもケアマネジャーに相談してください!
介護をするご家族も、特殊寝台を使ってもらった方がお手伝いしやすいことが多いと思いますよ。
せっかく介護保険の認定が下りているのであれば、上手に介護保険のサービスを利用して、楽に介護をしてくださいね。



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