福祉用具が必要になった時、ほとんどケアマネジャーはレンタルを提案すると思います。
でも、毎月毎月支払うより、買った方がいいんじゃないか?って言われるご家族もおられます。
今回は、そんな迷えるご家族の、判断材料になる内容となっています。
歩行器(歩行車)を買った場合の金額、レンタルの時の単価

単価は、私が担当している方が利用している歩行器(歩行車)の参考金額です。
実際の金額は、レンタルまたは購入時にしっかり確認してくださいね!
こういう形のやつを見たことあると思います。
ちなみに、下の絵のように車輪がついているものを歩行車、車輪がないタイプのものを歩行器といいます。

ハンドルが自転車みたいになっていて、杖だけじゃちょっとふらつく方がこのタイプをよく使っています。
こういう形のやつも色んな種類がありますが、購入したら40,000~80,000円(定価)、レンタルだと300~450円/月くらいです。
それから、こんな形のやつは病院とかでよく見ると思います。

これは、腕を置くところがあるので、何かに寄りかかれば歩ける方がよく使っています。
これも、色んな種類がありますが、購入したら50,000円~100,000円(定価)、レンタルだと400円~500円/月くらいです。
歩行器(歩行車)には、他にも色々と形があります。
今のその方の歩行状態によって、一番合う形のものを使うんですよね。
歩行器(歩行車)を買った場合

購入する場合、福祉用具さんを通して買えば何割引きかしてくれますよ!
買う前にケアマネジャーか福祉用具の方に聞いてみてください。
買う時は、今の状態に合わせて歩行器(歩行車)を買いますよね。
でも、何年か経って別のタイプの歩行器(歩行車)とか、車いすに変える必要が出てくるかもしれません。
ずっと同じものは使えない(かもしれない)ということです。
その時に、今まで使っていたのは捨てるかリサイクルに出すかになると思います。
福祉用具の方に聞いたところ、状態が良ければ無料で引き取ることはあるけど、買取はほとんどしていないそうです。
中には、福祉用具の中古品販売をしている事業所もあるようなので、そこだと買取してくれるかもしれません。
それか、今の時代は、メルカリとかリサイクルショップとかで売るのもありかもしれませんよね。
歩行器(歩行車)をレンタルした場合
レンタルの場合、その方の状態に合わせて交換してくれます。
何回でも、本人が歩きやすいものが見つかるまで交換できます。
そして、汚れたり、壊れたりしても、レンタルだと無償で交換してくれます!
※故意に壊したらダメですけどね。
ただ、利用している間は、当たり前ですが、毎月数百円の支払いは継続します。
単価が300円/月でも、負担割合が2割の方は600円/月支払いが必要だし、3割の方は900円/月になるので、買った方がいいと思う気持ちもわかります。
ベッドを買った場合、レンタルの場合のだいたいの価格について
電動のベッドを購入される方もいますが、買うと高いです。
種類もたくさんあるので物にもよりますが、最低限の機能の物でも、ベッド本体+マットレス+サイドレール(ベッドの手すり)で約20万円以上はしますし、高いものは何十万円もします。
レンタルだと普通のタイプの本体のみで、900円/月くらいです。
ベッド本体+マットレス+サイドレール(ベッドの手すり)のセットだと、1,300円/月(1割負担の場合)くらいです。
ベッドの場合、ベッド本体とは別に付属品として、マットレス、サイドレール(ベッドについている手すり)等ありますので、どこまで買うのかも悩みどころだと思います。

ちなみに、ベッド本体だけ買って、付属品だけレンタルっていうこともできますよ!
歩行器(歩行車)と同じく、レンタルの場合は、壊れたり汚れたりしたら無償で交換してくれます。
マットレスは特に汚れやすいので、交換してもらえる方がいいような気がしませんか?
でも、負担割合が2割、3割の方は悩んじゃいますよね。
ベッドを借りる時の注意
ベッドとその付属品は要介護2~5の方しかレンタルできません。
要支援1~要介護1の方がレンタルしたい場合は、自費レンタルという形で借りることができます。
この場合は、それぞれの福祉用具さんで料金に差があるので、一概に言えませんが・・・
私が知っている範囲だと、ベッド本体+マットレス+サイドレール(ベッドの手すり)セットで、1,500円~3,000円/月です。
意外と安いと思われるかもしれませんが、自費ベッドは選べませんので、福祉用具の方が持ってきたものを使うことになります。
車いすの種類は、皆さんが思っているよりたくさんあります
車椅子って、そんなに種類がないと思っていませんか?
皆さんがよく知っている、スーパーとかにも置いてあるやつがスタンダードな形ですよね。

でもそのスタンダードな車いすでも、色んな機能があります。
例えば、肘置きのところが上方向にスライドするタイプとか、足を置くところ(フットレスト)が外れるものとかですね。
それに、座るところの高さとか、幅も色々その方の体形に合わせることができます。
他には、自分で手で漕いで移動できるタイプ(自走式)もあれば、自走できないタイプ(介助用)もあります。
車椅子は両サイドにブレーキがついていて、本人か介助者がブレーキをするのが普通ですが、立ったら自動でブレーキが利くやつもあったりして、本当に種類が多いです。
それと、リクライニング車いすと言って、簡単に言うと背もたれが倒れて、足車いすに座った状態で寝る姿勢がとれるものもあります。

他にも本当に書ききれないくらい、沢山の種類があります。
車椅子も買うこともできるし、レンタルもできます。
買うならピンからキリまであって、安いのは40,000円くらいのものから、リクライニング車いすだと200,000円くらいするものもあります。
これも、福祉用具の方を通せば割引がありますけどね。
レンタルだと、500円~1,000円/月くらいです。(1割負担の方の場合)
スタンダードな形の車いすを買われる方はたまにいますが、リクライニング車いすを買う方はほとんどいません。
けど、私が前に書いた【ケアマネ体験談⑤】に書いている、こだわりの強い長男さんは買ってました( ´艸`)
その他のレンタルできる福祉用具について
その他にレンタルするものと言えば、杖、除圧クッション、手すり等があります。
手すりを買う方はほとんどいませんが、杖やクッションはホームセンターとかで買われる方もいますね。
杖やクッションは、そこまでこだわる必要はないかもしれないかもしれないですね。
レンタルできるものを買う場合は、全額自己負担ですよ!

レンタルできるものを買う場合は、全額自己負担です!
負担割合の1割とか2割とか3割では買えません。
前の記事でも書いてます↓
ここを勘違いされている方も多いんですが、買うときに少しの割引はあっても介護保険の負担割合では買えないということは、しっかり押さえておいてくださいね。
介護保険を利用して購入できるものは?
介護保険でレンタルはできないけど、特定福祉用具販売という名目で、負担割合に応じて買えるものもあります。
例えば、お風呂で利用する物(入浴用の椅子とか)

排泄で利用するもの(ポータブルトイレ)

その他にもありますが、直接本人の肌が触れる福祉用具は販売のみと決められています。

ちなみに、尿器や介護用のスプーンなどは、介護保険では買えません。
自費購入のみとなります。
この辺りは複雑なので、買う前にケアマネジャーに相談して聞いていてくださいね。
判断ポイントとして伝えたいこと
ちょっと前までは、介護保険を利用されている方全員が、負担割合1割だったので、レンタルがいいですよと言っていました。
でも、今は1割負担の方から3割負担の方までいるので、一概にレンタルがいいですよとも言い切れません・・
レンタルであれば、壊れたり、汚れたり、合わなくなったりしたら、無償で交換してくれます。
買ってしまうと、壊れたら修理代がかかるし、汚れたら自分で洗わなくてはいけませんし、合わなくなったら、合うものを、また買うかレンタルするかしないといけなくなります。
買うなら、修理代、掃除、買い替えを覚悟する。
レンタルなら、使い続けている限り毎月の支払いを覚悟する。
どっちがいいのかを断言することは難しいので、その時にしっかりケアマネジャーや福祉用具の方の説明を聞いて決めてくださいね。



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