介護度の判定に、病気は関係あるのか?

結論から言うと、病気の名前は介護保険の判定には関係ありません。
例えば、末期がんの方でも、自分でご飯をレンジでチンすることができて、お洗濯もできて、トイレも自分でいければ、恐らく要支援1とか要支援2がでればいいところです。
でも、もし毎日点滴をしているとか、なにかしらの医療行為を継続して行っていれば、それは判定基準に入りますので、ぜひ伝えてくださいね。
認定調査の時に、たくさん病気の名前を伝える方がいますが、調査員さんは一応記録には残してくれますけど、日常生活でどのくらいお手伝いが必要なのか?に重きを置いています。
介護度の判定は、どのくらいその人の支援に時間が必要か?が重要になってきます。
介護保険の判定基準は、その人を介護している人たちが、どのくらい時間をかけて支援(介護)をしているか?
というのが基準になっています。

認定調査で、どのくらいの頻度(週に何回とか)で、どのくらい時間をかけて介護をしているかをしっかり伝えるのがカギになります!
■要支援1
要介護認定等基準時間が25分以上32分未満又はこれに相当すると認められる状態
■要支援2/要介護1
要介護認定等基準時間が32分以上50分未満又はこれに相当すると認められる状態
■要介護2
要介護認定等基準時間が50分以上70分未満又はこれに相当すると認められる状態
■要介護3
要介護認定等基準時間が70分以上90分未満又はこれに相当すると認められる状態
■要介護4
要介護認定等基準時間が90分以上110分未満又はこれに相当すると認められる状態
■要介護5
要介護認定等基準時間が110分以上又はこれに相当すると認められる状態

こんな風に時間を羅列されてもわからないですよね・・・
これって、行政が認定調査後にコンピューターで計算する時間だから、わかるわけがないんです
実際に家で誰かが介護をしている時間を計っているわけではなくて、認定調査の時に色々と聞いた内容を、コンピューターで時間に換算しています。
これが一次審査って言われるものになります。
認定調査の裏話をちょっとだけお話します
調査員さんが、「作ってあるご飯をレンジで温めたり、カップラーメンにお湯を入れることはできますか?」と聞かれることがあると思います。
これ、「できます」と答えると、食事の準備が自分でできるととられます。
お料理ができなくても、レンジで温めることができれば、食事の準備が誰の手も借りずにできているということになるんですよ。
一人暮らしの方に「毎日洗顔や整容は自分でできていますか?」と聞かれたときに、「どうかなー?」って、本人も家族もあいまいに答えたとします。
そうしたら、「見たところ、キレイにされているんで、できてるんでしょうね」って言われて「できる」ととられます。

なんかズルいって感じちゃいますよね・・・
在宅生活をしている一人暮らしの方は特に、キツくても、痛くても、自分でしなきゃどうしようもないことってあると思います。
本当はお手伝いが必要なのに、ギリギリのところでがんばってできているなら、「できる」と取られてしまうんです。
なので、在宅で一人暮らしの方は、割と介護度が軽く出やすいんですよね。
調査のコツを一つだけお伝えします
色々書きましたが、調査員さんが意地悪をしているわけではないんです。
調査の基準っていうのが決まっていて、調査員さんたちはそれに基づいて色々と聞いて調査票に書き込んでいます。
でも、調査のコツっていうのはあります。

コツの一つとしては、『できないこと・困っていること』を的確に伝えることです!
例えば、『財布がないと言うので、一緒に探すことが週に三回くらいあります』とか、具体的なエピソードを、具体的な時間も使って伝えます。
前の記事で、認定調査の流れを書きましたが、今後は、少しずつ、調査のコツもお伝えしていきますね。



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